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 ベストセラーになった書籍で今さらですが…。著者は筑波大学出身ということで先輩にあたる。まさに著者のような人材をスポーツや芸術、音楽等文化の価値で育成し、どんどん輩出していきたいというのが自分自身の想いであり、現在取り組んでいることでもある。

 著者の成長に大きく影響を及ぼしたものは、父親の転勤と共に生活環境をグローバルに変えてきたことによる『多様な文化の体感』と『競技スポーツ体験』、そして『家族』だと思った。要約すれば、教養と家族!ひとことでいえば家庭教養教育!本書を通じ率直に感じたことを以下3つに集約させた。


『三方よし!とはいえ、「売り手(仲間)」や「誰と仕事するのか」が大事であること』

 本書は構成の中で、ほとんどの力点が、著者自身のこと、そして次に「仲間」や「仲間との出会い」のことにおかれている。買い手よし、世間よし!はもはや当たり前のことで、いうまでもないからであろう。同感であり強く共感する。

実際お客様サービスはある程度いけば、表面上はどこも大きな差はない。最終的にサービスの差別化が顕在化されてくるのは「ひと」や人柄である。「類は友を呼ぶ」ではないが、著者が発する「気」がそれなりの人材を呼び寄せる「タリーズコミュニティ」を創り上げたのであろう。一度それが回り始めたら、著者がいなくなってもきっとその理念は残る。師匠の為、上司の為、部下の為…など誰かを見て仕事をするというより、その上位にある理念を共有し、理念を実現するために人と動いて行くことの大切さと力強さを再認識できた。

 

『仲間を大切にする心は家族を大切にする心から生まれる』

彼の仲間を大切にする心はまさしく家族が大きく関係している。目まぐるしい転勤に際し、父親が常に家族をもろとも連行していったこと!これは非常に彼の成長に大きく影響を及ぼした教育方針の一つであると思う。父親が家族を大事にしていることが「行動」で示されるのである!『国家の品格』著者藤原正彦氏は言っている。「家族愛⇒郷土愛⇒祖国愛⇒人類愛」と。

スポーツにおいても、無論ビジネスにおいても仲間、従業員を理解しようとする心、尊重の心はものすごく大事だと思います。これはあまり理屈では「身には付かない」。環境下で自然に学ぶか、もしくは大きな失敗をするか、何か大きく長い動きの中で学ぶことだと思う。

 

『 やはり家庭教育が大事であるということ 』

 大学で著者のような人材輩出を目指す自分が言うのも難ではあるが、正直な話をすると、著者のような人材を生み出していくにはやはり家庭教育が最も大事であることを改めて認識した。18歳になって大学に入学してきた時点では、やはりものごとを考える「考え方」の基盤はほとんど出来上がっている。「考え」は、その後の人生の中でもきっと大きく変化する。しかし「考え方」や「見方」は幼少期の家庭環境や教育が大きく影響を及ぼす。

 海外、国内と転勤の多かった家族。しかし兄弟がいて、躾の厳しい親がいて、たくさんの知恵と知識、そして経験を味わうことのできた幼少期が著者の大きな特徴であったと思う。大学教育はひょっとすると即戦力養成というよりも、次の世代の戦力養成のもととなる未来の親を育てていると見るくらいがちょうどいいのかもしれない…とふと思ってしまった。

 

 スポーツは人材教育にどういった価値提供ができるのか?これがユナイテッドを創業した時からずっと自分が挑戦し続けていたこと。価値を「カタチ」に!

『すべては一杯のコーヒーから』 松田公太 新潮社 2002年

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